1回で勝ち取る独学での社労士の勉強時間
■はじめに
資格試験の勉強をする場合、できるだけ費用を抑えるためには独学で取り組むのが適しています。独学での学習には、自分で自由にスケジュールを決めることができるメリットがあります。
その反面、難関資格に挑戦する場合は時間がかかるデメリットがあるので、注意が必要です。人気の高い社労士の勉強時間は、独学では1000時間を超えるのが一般的です。
受験は1回で終わらせる
社労士をはじめとした国家資格試験は、一般的な検定試験とは異なり、1年に1回しかチャンスがありません。しっかりと勉強して、1回で合格するようにしないと、何年間も勉強漬けの日々を送らなければならないのです。
長くなればなるほど、集中力を維持することが困難になり、結果的に合格できないまま諦めてしまう人も大勢います。勉強を始める時に、受験を1回で終わらせるということを強く意識しておく必要があります。
スケジュールをきちんと立てる
社労士の勉強時間は、1000時間前後が目安とされています。ただ、この1000時間というのは専門の予備校を利用している人を含んだ目安です。あくまでも独学にこだわって、自分の力で合格を勝ち取ろうとしている人の場合は、1000時間で足りると考えてはいけません。
予備校を利用する場合と比べて、1.5倍くらいの時間をかけることが必要です。また、目安があるからといって安心するのではなく、自分で理解できるまで勉強しなければなりません。どのように勉強していくか、スケジュールをきちんと立てて、自分で決めたスケジュールに従って勉強していくことが大切なのです。
労働・保険・年金の知識を増やす
社労士の試験では、労働・保険・年金に関する問題が出題されています。特定の分野が重要というわけではないので、全ての分野を満遍なく勉強する必要があります。得意分野ばかり伸ばそうとしていても、合格できるレベルには到達することができません。
社労士の試験では、いわゆる足切りラインが存在しているため、苦手な分野がある人は不利になります。労働・保険・年金について、十分な知識を身につけることが大切です。
自分が得意な分野、苦手な分野を見極めることで、どこを重点的に勉強すればよいのか判断することができます。
時間配分を意識して勉強する
予備校を利用している人と、独学で勉強している人との間で、最も大きな違いが出てくるのは時間配分です。予備校では専門の講師がアドバイスをしてくれるため、適切な時間配分で勉強を進めることが容易です。
一方、独学で勉強を進めていると、自分で全てを決めなければならないため、時間配分がスムーズに行かず、一部の科目ばかり勉強してしまうというリスクがあります。勉強をしている途中でペース配分を変えていくのは難しいので、どの科目を何時間勉強するか、最初に考えるようにしなければなりません。
労働基準法という法律は、社労士の試験の中で最もオーソドックスな科目なので、労働基準法に割く時間は少なめにして、厄介な暗記科目に多くの時間を割くのが効率的です。
模擬試験の結果に一喜一憂しない
社労士の勉強時間が1000時間を超えてくると、基礎知識は固まっているのが一般的です。この段階では、ただ勉強するのではなく、実際の試験に備えて模擬試験を受けるようにしていきます。
模擬試験を受けることで、試験の時間配分を考えることができます。注意しなければならないのは、模擬試験の結果に一喜一憂しないことです。模擬試験で高得点だったからといって、合格が保証されるわけではありません。
逆に、あまり良い点数が取れなかった場合でも、不合格に直結するわけではないのです。間違えた部分を復習して、レベルアップにつなげることが大切です。
おわりに
独学で資格の勉強をすることは、思っている以上に大変なものです。途中で目標を見失ってしまうと、勉強にも力が入らなくなります。何が何でも1回で社労士に合格するのだと心に決めて、勉強を続けていくようにすることが大切です。
社労士の勉強時間は、独学でも予備校利用者でも、長くなるのが当たり前です。目安にこだわる必要はありません。