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社労士試験の勉強時間を最短化?忘却曲線と過剰反復とは

はじめに

労働基準法はじめ法律が中心の社会保険労務士試験では、条文そのものを暗記する必要はありませんが条文中に記載されている数値の暗記が多いために苦労させられます。人の学習による記憶の効果の減少を表す「忘却曲線」とその効果を考えて学習を繰り返す、つまり過剰反復することで通勤やスポーツ中も学習時間に変えてしまいましょう。

社労士試験は暗記が中心。「数値」の正確な暗記が必須

社会保険労務士は企業をクライアントにし、雇用保険などの労働保険や社会保険の届け出書類を作成するのが主な業務です。近年は別に研修を受けることにより、労働者と使用者の紛争(個別労働紛争)を解決するためのあっせんの申し立ての代理ができるようになったほか、助成金の申請や経営コンサルティングなど、企業にとって重要な、あるいは大きな金額が動く業務に進出する機会も増えている人気の資格です。

社会保険労務士は法律系の資格を考えられていますが、他の法律系資格である行政書士と比べた場合に受験生が口にするのは「数値の暗記が必要で、苦労する」という点です。たとえば労働基準法なら有給休暇の日数、労働安全衛生法なら衛生管理者を置く必要がある事業所の人数などを正確に覚えなければならないのです。こうした学習をどのようにすすめていけば、最短の学習時間で合格を目指せるでしょうか?

社労士試験の平均的な学習時間

社会保険労務士試験では労働基準法をふくめて9個の法律と、社会保険・労務管理に関する一般常識が出題されます。これらをマスターするために必要な学習時間は一般に800時間とも1000時間とも言われていますが、資格試験の専門学校や通信教育の教材ではこれほどの時間をかけているわけではありません。教材や講義でカバーされる時間は数十時間から、多くても200時間程度であることが多く、必要なのは復習や問題演習、暗記だと考えることができます。

すき間時間の活用で最短合格を目指せ

専門学校のカリキュラムでは約1年にわたって学校に通い勉強を続けるものもありますが、社会人としてそうすることは難しいですね。 そこでおすすめなのが、毎日かならず発生する通勤時間など使いにくい「すきま時間」を有効に活用する方法なのです。

外回りの営業に出られる人なら営業先への移動時間もそうですし、自炊をする人なら買い物や料理をする時間もすき間時間といえます。これらの時間を学習に使うことで、意外に学習時間は増やせるものなのです。

とはいえすき間の時間を使うのですから、机に向かって参考書を開いて、という学習をするのではありません。また、その必要もないのが「過剰反復」の効果を使った学習なのです。

二日で8割忘れてしまう?忘却曲線とは

忘却曲線とは、記憶したことを覚えなおすのに必要な時間と、経過した期間をグラフにしたものです。一般には二日で8割のことを忘れてしまう、ということが知られていますが、これは正確ではありません。

具体的には、ある情報を暗記するのに要した時間が10分だとしたら、二日後にそれを覚え直すことに必要な時間が8分かかり、覚え直すために要する時間を節約できる割合(節約率)は20%しかない、と考えられています。

覚えたことの8割を忘れてしまうわけではないのですが、復習して暗記するのに要する時間が最初に暗記するのに要した時間より2割減らせるだけだ、というわけです。一方で、最初の記憶から1時間後に覚え直すのに必要な時間の節約率は40%以上ありますので、最初の学習からすぐに繰り返して覚えることで、より覚えやすくなる可能性があります。

忘れてもかまわない!過剰反復学習を

このように人の記憶は1時間から2日のあいだにどんどん忘れていく、正確には忘れたものを覚え直すのに時間がかかるようになっていきますから、忘れきってしまわないうちに繰り返して覚えることが必要になってきます。さらに、繰り返して覚えることを「過剰に」行うことで、無理なく記憶を定着させようとするのが過剰反復学習です。

いつもいつも同じ歌を聞いているうちに歌詞を覚えてしまうことは、音楽が好きな人なら誰でもあるでしょう。むしろ、歌詞を覚えようと苦労して覚える人のほうが少ないかもしれません。こうした過剰な繰り返しによる学習は、社会保険労務士のように文字や数値の暗記でも有効です。

通信教育の教材や専門学校での講義の録音など、動画ではなく音声だけを音楽プレーヤーやスマートフォンで持ち歩き、開いている時間にそれを聞くことを繰り返すのがよいのです。

1時間程度の講義であれば、終了後に直ちにそれを聞く、ということを何度も繰り返すことで、そのうちに講義の途中で「この先は、こう言うはずだったな」と思えてくれば過剰反復の効果は現れています。参考書を開いたりメモを取るだけが勉強ではなく、通勤やスポーツの途中でもこうした勉強ができるのです。

学習に使えるアプリ Android編

このような音声ファイルを用いた過剰反復学習には携帯音楽プレーヤーかスマートフォンが活用できます。携帯音楽プレーヤーは標準で音声の再生速度を調整できるものがありますが、スマートフォンにもその機能をもった無料アプリがあるので紹介します。

こうしたアプリを使って、少し早めに、あるいは遅めに再生させて講義を聴くことができます。 Androidでは「xSpeedPlayer」が再生速度を柔軟に変更でき、無料で入手できます。このアプリは語学の学習用に開発されていますが、最初は講義をゆっくり聴くのに使ってもいいでしょう。

学習に使えるアプリ iPhone編

iPhoneでは、再生速度を半分にしたり1.5倍にするのはiTunesで可能ですが、さらに小刻みな速度調整を可能にするのが「Audipo」です。このアプリはAndroid版も提供されています。

おわりに

過剰反復による無理のない学習は、社会保険労務士の試験のみならず暗記中心の資格取得に役立つ勉強法です。社会人として必ず発生する通勤時間に講義の音声だけ聞くことも、計画的に繰り返せば役に立つ学習時間になりますので気軽にチャレンジしてみてください。

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