はじめに
せっかくのホームステイも、無計画に過ごせば、本当につまらないものになってしまいます。私自身の経験に基づいた、失敗の無いホームステイのチェックポイントを公開します。わが愚息もこの方法で大成功。実証済みです。参考にしていただければ幸いです。
ホームステイするなら、大学2年か3年がベスト。
語学力、社会性、状況判断能力等を考えると、一般的にはこのくらいがベストです。
大学1年生の間はまず、しっかりと自分の勉強との取り組み方を作り上げることが第一です。就職をするのか、大学院に進むのか、はたまた、留学をしたいのか。しっかりと意識を作り上げ、大学生活の設計をすることです。
(高校生では、人格的にも、語学力的にもステイを十分に楽しむには少し無理があります。)
ですから、大学2年生から3年生の夏休みまでが最適な時期といえると思います。
留学、就職等今後の人生設計にも大きくかかわる時期なので、見識を広めたり、自分の現時点での語学力を確かめたり、留学生活の予行演習としてもいろいろな意味で最適と言えます。
また、少しは自分の力で旅費を稼ぎましょう。大学生ならアルバイトをして、全額でなくてもよいので、旅費を捻出しましょう。金銭感覚を身に着けたり、労働の意義を認識したり、ご両親に感謝したりと非常に良い機会となります。
ホームステイ先の家庭について
文字通りホームにステイするのですから、地域や、家族構成によって大きくその内容が変わります。一般論としておすすめなのは、自分の年代に近いお子さんのいる家庭、特に同世代のお子さんと、小学生くらいのお子さんのいる家庭が理想的ではないかと思います。
同世代のお子さんと話すのはとても良い経験ですし、また、小学生くらいのお子さんと話すのは息抜きにもなりますし、語学的見地からも非常に良い経験になります。いろいろな世代が使う英語に触れるのは、あなたの英語に幅と奥行きを与えてくれます。
もし選べるのであれば、いわゆる中流クラスの普通のご家庭がいいですね。
私は、留学の意志が固かったので、予定の学校に近い場所のファミリーにステイをお願いしました。
準備しておきたいこと
まず、あなたは一人の日本を代表する大使だと思ってください。日本の文化について何か一つでよいので、ご披露できるものを身に着けてください。生け花、お茶、武道、料理何でも良いです。特に、男女を問わず、お料理はできるようにしておいてください。簡単な朝食メニューでも良いし、気張った夕食メニューならナオのことです。
ステイの間、一食くらいは、ステイ先のお母さんに代わってトライしてください。あなたのステイ先の地域性にもよりますが日本食材料が手に入らない場合もあります。私は、スキヤキを振舞おうとしたら、肉の薄切りが手に入らず、しょうが焼き用の厚さくらいの肉でトライしましたが、いまいちでした。
わり食材が入手しやすく、簡単で失敗の無いおすすめメニューは、カレー、とんかつ、照り焼きハンバーガー、鳥のから揚げ、厚焼き玉子などです。
そして、何か一つ、アメリカ文化について興味のあるものを見つけてください。スポーツ、カルチャー何でも良いので、できればアメリカ人と肩を並べるくらいに詳しい分野をもてるとベストです。(私の友人は、何も芸がないので、足の指(親指と人差し指)で落ちたものを拾い上げる芸を見せたら、大うけしたなどとうそぶいていますが、やはり正当な何かを身につけることをおすすめします。)
過ごし方
とにかく、はっきりと意見を言ってください。もちろん、非常識なことはダメです。お願いしたいことや、何かお手伝いできることとか、言葉や、文化、習慣、何でも良いので、積極的に働きかけましょう。
好き、嫌いもはっきりと、ただし、失礼にならないように伝えましょう。
ご家族のお父さん、お母さん、お子さんたちに自分の悩みを相談したり、意見を求められたり、とにかく臆せず、何でも話しましょう。
生活習慣の違いや、考え方、価値観の違いを経験することに意義があるのですから。
お土産
何でもよいのですが、あなたがどうしてそれを選んだか、どのようにして使うものなのか相手のご家族にそれを伝えられるように準備してください。ただ、高価なものなら良いと都言うわけではありません。大事なのは先方に対するあなたの心遣いです。
生活をする上で注意したいこと
タバコを吸わないご家庭がほとんどです。火事の心配もあるので、出来れば家庭内では禁煙をしたほうが良いでしょう。もちろん、愛煙家のご家庭なら、問題はないとおもいますが。
トイレ、シャワー、お風呂など多分説明をしてくれると思います。家庭内でのルールがそれぞれの家庭にあるのでそれを尊重しましょう。
.何かの都合で外出したくなる場合があります。ショッピングや、自分で事前に下調べしておいた、行ってみたいところや、いろいろなケースが予想されます。いずれにしても、ステイ先のご家庭で地元情報を聞いて、外出の趣旨と予定を伝えておくのを忘れずに。ちょっとした外出ならご家族のどなたかが一緒に連れて行ってくれたり、思わぬ楽しい経験になることもあります。
ステイの終わりに
多分、涙なくしてはサヨナラが言えなくなると思います。しっかりと感謝の意を伝えてください。恥ずかしがっては一生の悔いが残りますよ。
帰国後
必ず、お礼の手紙を書いてください。今ならメールということになるのでしょうが、最低1通は心のこもった手書きの封書をしたためましょう。
それ以降、年一回、クリスマス・カードは送りましょう。
おわりに
ステイの翌年留学した際にもいろいろとお世話になりました。ファミリーは今でも当時のままの場所で元気に過ごされております。当時小学生だった1番下の男の子が、USCの水球の選手として日本を訪れた時には感動の再会を果たし、今でも家族ぐるみのお付き合いをしています。ただの旅行や、留学には無い、意義深い経験がえられます。