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読解力とともに身につける英検一級レベルの単語

はじめに

TOEICと異なり、英検一級レベルの単語は難解すぎて実用性がない、などという話を聞きます。けれども、それは大きな誤解。The Economist や Time などの一流雑誌、またはクオリティペーパーと言われる新聞の社説を読んでみるとおわかりになるでしょう。そこには英検一級に出題されている単語が山のように出てきます。つまり、英検一級を通過することは、一流のビジネスマンや社会人の持つ英語力を意味するのです。

単語集だけでは覚えにくい英単語

英検一級には一見難しそうな単語問題があります。これが嫌で英検一級を受験しない人、もしくはあきらめる人が多いです。書店などでよく見かける「英検一級に出てくる単語」というようなタイトルの単語集。これを買って丸暗記しようとする方も多いですが、それは至難の業。準一級をクリアするくらいの方なら、もう十分にご理解できると思いますが、文の中でないと単語は覚えられません。たしかに単語集に例文は掲載されていますが、それだけでは不十分なのです。ではどうすればいいのでしょうか。

メディアに掲載された質の高い文章の中で覚える

英検一級レベルの単語に触れる機会を多く持つこと。これが一番大事なことです。英検二級のレベルなら、単語の丸暗記も通用しますが、難易度が上がれば上がるほど、「生きた英文」をいかに読むかということが大切になります。それではどんなものを読めばいいのでしょう。その答えとなるものが、英検一級を保持している人々が、どのような人材なのかを探るのこと、それがヒントになるのです。

小説の中に英検一級の単語はなかなか出てこない

英検とはご存じのとおり、実用英語技能検定です。平たく表現すれば、実際の役に立つこと、つまりビジネスなどの分野に応用する必要があります。たとえば、外国人との商談などで、為替の話が出てきたとしましょう。こういった話の中では基本的な経済用語が頻繁に交わされているのです。もしこういう表現を知らないとしたら、それだけで相手に付け込まれる余地を残すかもしれません。 つまり、英語を趣味ととらえ、その世界に没頭した特定の小説を原文で読んでいるだけでは、英検一級が要求する単語に出くわすことは少ないでしょう。もちろん、ご自身の趣味を大切にするのは大事なことです。お好きなペーパーバックを存分に読むことを否定するつもりは毛頭ありません。ただ、そのプラスアルファとして、もう少し読書分野を広げてみませんか。

さあ、自分に合った新聞や雑誌を探そう

それではご自身の読書分野をどの方向へ広げればいいのでしょう。やはり「実用」と銘を謳っているからは、趣味ではなく社会人としての教養と幅広い見識が求められています。冒頭に紹介させていただいた、The Economist や Time もそうですが、英語圏で生活する知識人といわれる層に向けた雑誌や新聞を読むことが必要になります。 なぜなら、彼らと対等に渡り合ってこその実用英語ですから。また、上記に挙げたメディアは、英語を母語とする人にも難解な記事がたくさん掲載されています。私は別に権威にひれ伏すことを勧めているわけではありません。ただ教養を身につけた人間として、ネィティブと同等に議論できる人物、それが英検一級の求める能力だと思います。(二次試験の面接でも、このようなスキルが必要です)あなたが選んだ高品質なメディア、それを読む習慣をつけませんか。

毎日社説や記事を読む習慣を

高品質なメディアの記事を読む習慣をつけたら、政治・社会・経済・サイエンス、それぞれの記事を偏らず読んでいくことが必要です。そうすれば、偏ることなく様々な英文に触れることができます。自分は科学に弱いからなんて言わずに、ぜひ挑戦してみましょう。特に日本語でいう「社説」、Editorialは単語の宝庫ではないでしょうか。 海外のメディアはなかなか率直で辛辣です。日常の見識すら、改めざるを得ないことすらあるのです。毎日読んでいたら、ちょっとしたジャーナリストになった気分になれるでしょう。私も今までならば、思いもよらないような彼らの視点に、驚かされることがしばしばです。ここまでくれば、もはや英語の勉強ではなく、英語を駆使した情報収集が可能になった証拠なのです。

英検一級レベルの単語に何度も遭遇

どうでしょう、ここまで実践してみた感想は。これら品質の高い英語メディアこそ英検一級合格のために編集されたテキストかと見間違うほどです。単語集だけでは覚えきれない単語が山ほど出てきていることに気付かれるかもしれません。そこまで漕ぎついたら、あと一歩の努力です。

この段階で市販の単語集が活躍

ここまで到達された方、1. の段階で「難しい」と感じた一級レベルの単語のイメージが変わってきていませんか。ここでもう一度「英検一級対策の単語集」を眺めてみましょう。「完全に覚えている」という状態ではないかもしれませんが、「おや、どこかで見たよな、この単語」という単語が増えていると思います。見たことのある単語にはチェックマークを。するとその単語そのものに意識が向きます。どうでしょう、マークをした単語が、新聞や雑誌で何度も目にするようになります。

いつの間にか、読むスピードも速くなり、一石二鳥

英検準一級に合格した時点の読解力とそのスピードですが、クオリティペーパーが掲載した1,200words 程度の社説を1本読むのために、おそらく30分は必要になるでしょう。けれども、今まで記述した方法を踏まえながら勉強を進めていくと、ただ単語を覚えることができるだけではなく、読解の速度が増してきます。英検一級に合格する頃ならば、かつて30分かかっていた記事も、蓄積された単語力と、鍛えられた速読力のおかげで、5分もあればスラスラ完読できるようになるのです。

おわりに

いかがでしたでしょうか。英検一級が求める単語とはいかなるものなのか。この語彙力と読解のスピードをマスターすることが、英検一級が要求しているであろうと予測される「英語で即座に情報が収集できる一流のビジネスマン」としての能力を満たしているのです。合格するまではかなりの時間を要するかもしれません。けれども、その能力はビジネス分野のみならず、多くの場所で発揮することができるのです。

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