英語の基礎力をつけるための厳選教材5点
■はじめに
「学問に王道なし」という言葉があります。これはユークリッドという数学者が、エジプトの王様に簡単にできる勉強法をたずねられて「幾何学に王道なし」と答えたことから派生した言葉のようです。これはまさしく語学学習にもあてはまることだと思います。
聞き流すだけで英語が喋れるようになる教材、というのが流行っているようですが、それでも基礎力をつけるための地道な訓練が必要だと思います。
この記事の目次
まずはオンライン英和辞典
英和辞典は、英語学習者にとっては必ず必要なものですが、学習者のレベルによって何種類も選択肢があります。上級者は英和辞典より英英辞典を使った方がいい場合もあります。最近はスペースアルクのオンライン辞書や、iPhoneアプリなど、紙の辞書ではない、いわゆる電子辞書も流行っているようです。
私も最近はほとんどアルクのオンライン辞書で済ますことが多くなりました。アルクのいい点は、英和、和英両方使えて完全無料なことです。(その分画面スペースのほとんどは広告です。)あとは頻繁に更新されていて、最新のスラング(俗語)も含む新しい英語がどんどんアップデートされていることでしょうか。
リーダーズ英和辞典
翻訳者のような英語の専門職を目指す人や、英文科で英語を学ぶ学生さんにお薦めなのは、研究社の「リーダーズ英和辞典」です。この辞典は何と27万語も集録されています。そしてそれを補う「リーダーズプラス」を足すと46万語が集録されています。
この辞典の弱点は、収録語数が多いので、重量がとても重たいことです。今時こんな重たい辞書を持って毎日学校に通うのも大変、という人にはCD-ROM版もありますので、そちらの方が便利かもしれません。
英字新聞 ボキャブラリーを増やすために
私はボキャブラリーを増やし、英会話のネタにするために、ジャパンタイムスという英字新聞を購読しました。ジャパンタイムスは日本で発行されていますが、英語のネイティブが執筆、編集している、本物の英字新聞です。ボキャブラリーはアメリカのニューヨークタイムズ等と遜色ありません。
内容は、主に日本の政治、経済などおなじみのものが英語で書かれているので、朝日新聞、日経新聞などと一緒に読むと、理解が早いです。新聞の記事なので、あまり抽象的な言葉は出てきません。毎日一面だけでも、時間が無ければ見出しだけでも読んだら、高い学習効果があると思います。
英語のニュースならCNN
ボキャブラリーが身についてきたら、CNNなどの英語ニュースをyoutubeで視聴してみてはどうでしょうか。最近はまともな英語字幕も付いていますので、英字新聞の内容と合わせてリスニングの訓練も無料でできます。
ビジュアルも楽しめるナショナルジオグラフィック
自然科学に興味のある英語学習者の方にはナショナルジオグラフィックのサイトがお勧めです。自然科学と言っても、そこまで難解な内容ではなく読みやすい英語です。大きい図書館に行くと、紙の英語雑誌も参照できます。
リスニング能力を高めるために
私はアカデミー出版のイングリッシュアドベンチャーを、初級者向けの「家出のドリッピー」から上級者向けの「ゲームの達人」まで購読しました。これはアメリカのベストセラー作家、シドニー・シェルダンの原作を、有名な映画俳優、オーソン・ウェルズが朗読する、というシンプルなスタイルの教材ですが、内容が面白かったので、飽きずに最後までやり通しました。
この教材の内容はボキャブラリーが多く、辞書を何度も引かなければならないと思いますが、確実にリスニング能力が向上するのでお薦めです。
おわりに
ここまで紹介した教材は、主に独学者のためのものですが、言葉は生きたものなので、ネイティブやそれ以外でも英語話者と積極的に会話をすることをお薦めしたいと思います。値段の高い英会話教室に行かなくても、アイリッシュバーなど、英語のネイティブが集まる場所に行ってみてはどうでしょうか。
Hi!と言って話しかけたら、親切に話し相手になってくれる人はたくさんいると思います。そこで英字新聞などで仕込んだネタを披露したら、楽しく会話できることでしょう。