効率よく情報をインプットするための速読術について

はじめに

忙しいビジネスマンにとって読書の時間を取るのも難しいのが現実では無いでしょうか？1週間に3冊読破するなんて目標を立てた人も得てして達成出来ずに終わる事も多いかと思います。 それでは1冊あたりにかける時間を減らす「速読術」を身につければ大量のインプットを実現出来るはず。そんな速読術について考察してみました。

特別なスキルも必要無い速読術とは？

大量の情報を効率的にインプットしていきたいビジネスマンに取って、「速読術」という単語は何か非常に魅力的な響きに聞こえるのではないでしょうか？ そんな中、筆者もちまたに転がっている速読術の本や記事を読んだり試してみたりしたのですが、どれもしっくりこないのです。これはもしかして特殊な能力を持っている人しか出来ないのではないか？と思いましたが、やはり効率的に大量の情報を本から得ている人も実際にいるため、特殊能力を持っていない一般のビジネスパーソンが取り得る現実的な速読術を考えてみました。

本を読むための下準備を徹底する。

実は効率よく、つまり時間をかけずに本を読破するために必要な事は、その本を読む前の下準備にすべてがかかっています。ただ漫然と読む読書もいいのですが、効率的な読書は「仕事は準備が9割」と言われるように、読書も「準備が9割」なのです。 では読書における準備とは何を指すのでしょうか？

目的意識を明確にして本を読む

まずそもそも自分は本を読む際に「どのような知識を得たいか」「読了後にどういう自分になっていたいか」を明確化しておく事が必要です。 何を面倒な、と思う方もいるかと思いますが、「効率的な情報インプット」とは自分の課題を明確にし、それににマッチした本を選んで読む事が特に重要になります。 自分が持っている課題は「どうすれば解決するのだろうか？」という仮説を前もって持っておく事が重要です。まったく思いつかない場合でも「こうじゃないかな？」と考えておく事が必要です。

本の目次にすべてが現れている。まずは目次を読んでどの章が自分に取って有益かを考える

課題を明確にし、それに対する解決方法の仮説を構築した後に行ってほしい作業としては本の目次を確認する事です。特に良く出来た本は目次がシンプルでかつ非常にうまく整理されています。良書は目次で分かるのです。 そして、自分が設定した課題に対する解決方法が書いてありそうな章をあらかじめチェックしておきます。その章から読んでもかまいません。そうです、速読術とは「本の中にあるすべての文章をいかに速く読むか」では無く、自分の課題に対する解決方法を「いかに速く見つけるか」という所なのです。したがって本をすべて読む必要などありません。

課題を明確にした後は本との対話をしながら読み進める

目次で目星をつけた後は、必要な箇所を筆者とあたかも「対話」しているような感覚で読んでいきます。常に「筆者はこういっているけど本当はどうだろう？うまくいくのか？」と言った事を考えながら読み進めていきます。あくまで自分の頭で考え、筆者の意見を参考にしながら自分の考えを構築して行く事が大事です。 また対話しながら読む事で、読了後解決方法や筆者の意見が非常にクリアになりかつ頭にも残りやすいというメリットがあります。読んだけど特に印象もなく内容も覚えていなければ読んだ意味がないのですから。

読了後は必ず検証された解決方法を「実行」する事が大事

また読了後は必ず提示された解決方法を「実行」に移す事が重要です。頭だけがクリアされれば解決する問題もありますが、ビジネス書などのノウハウはアウトプットする事で効果が出るからです。 これは意識的に行わないといけません。確かに筆者の言う通りだよな、うん今度やろう。というのはありがちですが、やはり自己満足で終わってしまってはもったいありません。

おわりに

効率的な速読術とは、課題を明確化してその課題に対する仮説を設定してから読み進める事が大事で、その下準備があるから効率よく素早く自分に必要な情報をキャッチする事が出来るから「結果的に」速くその本を読み進められる事ではないでしょうか。 やはり世の中に魔法のような速読術はありませんが、効率よく、そしていつもより速く情報を得るための読書術はあるので、是非皆さん実行してみてはいかがでしょうか？