聞くだけの英語 vs. 小熊式リスイン学習法
今日はリスニングについてお話ししましょう。
とても多くの方から
「英語を聞いても何を言ってるのか聞き取れません」
というご相談を数多く受けます。
そこで
「10パーセントしかわからなかった英語がたった15分で
80パーセントまで理解できるようになる方法」を
お伝えしようと思います。
何度も聞けば本当にわかるようになるの?
ほとんどのリスニング学習法の問題点とは何でしょう?
「わからない英語をわかるようになるまで聞く」というのが
これまでのリスニングの勉強法でした。
「何度も聞けば、わかるようになる」ということです。
私も通訳の学校に通っていた頃はそのように勉強していました。
昔はカセットを使っていたので、
カセットのデッキを2台壊したというほど、何度も聞きました。
しかし、通訳になってみて
ある秘訣に気づきました。
今日はそれをあなたにお伝えしていきたいと思います。
ジグソーパズル式リスニングから生まれた
小熊式リスイン学習法
さて、
用意していただきたいのは
日本語と英語の両方が揃っているリスニングの教材です。
このやり方は
ジグソーパズルにたとえて考えていただけば
わかると思います。
ジグソーパズルをする時には、
できるだけ早く絵を完成させようとしますが、
その時に何を見ますか?
箱に描いてある
ジグソーパズルの完成図ですね。
それを見ながらやれば、
「あ、これはここか」という具合に
どんどんピースをはめていけます。
でも、その絵がなかったら
どうでしょう。
「えーっとこの形とこの形かな?」
「うーん、これで合ってのるかな?」という具合に
永遠に時間がかかってしまいます。
これまでの「わからない英語を聞き続ける」方法というのは、
このジグソーパズルの完成図がないまま
「聞こう、聞き取りをしよう」としている状態なんです。
ですから、教材は日本語と英語が両方揃っているものを用意してください。
そこで活用していただきたいのが
TEDです。
私もTEDx東京で登壇させていただきましたが、
「TED translation」で検索すると
日本語に訳されている、ナチュラルな英語のスピーチが
ずらっと出てきます。
しかもどれもインスピレーションぎっしりの動画です。
ぜひ、それをご活用ください。
そして、その時に最初にやっていただきたいのは
英語を聞くことではありません。
最初に日本語を読んでください!!
そしてそれがどういう
内容なのかを理解してください。
その後に英語を聞くと、
「なるほど、この表現はこういう意味なんだ」という風に
まるでリバース・エンジニアリングのように
自分の中に正解をインストールすることができます!
リスニング力アップのための正しい勉強法とは
「意味を理解して、その意味と音を一致させる」というやり方であって、
これが私の考え出した
「リスニング・インストレーション」
略して「リスイン」の勉強法です。
じつは、この勉強法に気づいたのは
通訳の準備をしている時なんです。
ある自動車のエンジンの通訳をする
機会をいただいたのですが、
私はペーパードライバーなので
車のことなどさっぱりわかりません。
それで最初に動画を見たときには
理解できませんでした。
そこで、
「エンジンの構成ってどうなってるんだろう」
「パワートレンって何だろう」
「へえ、四気筒ってこういう物なんだ」
「車って、こうやってガソリンを燃焼させて、
そしてこうやってピストン運動で動くんだ」
という風に仕組みと用語を理解して、
その仕組みと用語が
どのような英語表現になっているのかということを
どんどんインストールして
一致させていったんです。
そうやってしっかりと日本語で用語を確認し、
内容も理解し、確認した上で
以前は全く理解できなかった動画をもう一度見直したところ、
驚くことに100%理解することができたんです!
ですから、皆さんもぜひ、
TEDの動画でも結構ですし、
日本語字幕付きの動画でも結構ですので、
それを見て、
まず日本語から意味を理解して、
それから英語で、
「この表現はこういう風に言うんだ」といった具合に勉強すれば
辞書も要りませんし、
正しい発音でインストールできますから、
間違った発音で覚えてしまうという危険もなく、
誰でもすぐに英語が理解できるようになります。
この「リスイン方式」で
英語の急激な成長を楽しんでください!