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    -TED翻訳版を活用して生きた英語をインストール-

成功者が身につけている「生きた英語」の学習法 
-TED翻訳版を活用して生きた英語をインストール-

こんにちは。 純国産同時通訳者、小熊弥生です。 今回は「成功者が語る生きた英語の学習法」をご紹介します。 最初に種明かしをしましょう。 私も登壇させていただいたTEDでは数多くの動画が発信されています。 しかも、ボランティアの翻訳者の方々が 素晴らしい精度の高い日本語を上げてくださっているのですから、 それを活用しない手はありません。 つまり、TEDの翻訳版を活用するというのが、その答です。

最初に聞くのは、英語? それとも日本語?

TEDに翻訳版があるということはあなたもご存知かもしれません。 多くの方が翻訳版を活用されていると思うのですが、 実はその使い方がまだまだ非効率だというのが現状です。 どういうところが非効率的かというと、 たいていの方がまず英語を聞いてみるという方法をとっています。 でも、実はこれがそもそもの間違いなんです! ここで、生きた英語を身につけるための TED翻訳版活用法を詳しくお伝えしていきましょう。 私達同時通訳者にも、自分の慣れ親しんでいる言語というものがあります。 私の場合、日本語が母国語で得意ですから、 まず「日本語で答を読んでみる」のが正解です。 そして、そのTEDの動画の内容をしっかりと日本語で理解した上で、 今度は英文を読みます。 そうすると、「この日本語はこういう英語で使われているのか」 ということがわかります。 そこで、日本語と英語のマッチングができるわけです。 その後、最後の仕上げに英文を聞く。 これが生きた英語の正しい身につけ方です。 なぜこの順番がいいのでしょうか。

知らない英語は聞き取れない -「英語が先」には無駄がある-

たとえば、最初に英語を聞いて、それから日本語を調べるという順番だと、どうなるでしょう。 知らない英語というのはそもそも聞き取れません。 つまり、わからないものはそもそも耳の中で処理できないのです。 耳で音が確認できたとしても、脳がそれを理解できません。 するとその時点で、もう無駄が発生しているわけです。 また、たとえ英語の原稿を先に読んで、 「この表現がわからない」 「あのが表現わからない」 という風にマーカーで印をつけておいたとしても、 これを調べようとするときに、 たいていの方は辞書を使ってしまいます。 するとここでもまた無駄が生じてしまいます。 なぜなら、それはすでに翻訳者さんが日本語で ちゃんと考えてくださっているものなんです。 ですから、 わからない英語を何度も何度も聞いて 聞けるようにするという無駄をするのではなく また知らない単語を何度も何度も辞書で調べて 理解しようとするという無駄をするのでもなく、 リバース・エンジニアリングのように、 その逆をするんです。

正解は、日本語と英語をフル活用した 「リスイン」学習法

では、正しい順番をお教えしましょう。 まず日本語で読んで、理解してしまいます。 それから日本語に合った英語表現は何だろうと考えながら、 日本語に該当する英語を取り込みます。 次に、たぶんその表現はこういう音だろうなと考えながら 英語を聞くのです。 すなわち、わからないまま、単にリスニングをするのではなくて、 日本語から英語を理解した上で、 音と意味が一致するまで聞き、自分の中にインストールしていくのであって、 これを私は「リスイン」と言っています。 成功者が語る生きた英語の勉強法の秘訣は、 このTEDの日本語と英語をフル活用した「リスイン」 これが正解なんです。 ぜひ、この方法を毎日動画一本ずつ、 やり続けてみてください。 そうするとあなたの英語力は 語彙力もあっという間にぐんと増えますし、 英語らしい表現もあっという間につきます。 しかも、発音も正しいまま自分の中にインストールすることができるんです。 こうやって学習すれば、実際に海外に行ったときにも 耳に入る英語がすんなり理解できる状態になりますし、 あなたの口からとっさに出てくる英語だって、 英語らしい表現になります。

英語らしい表現をするためには 日本語から英語に直訳では不自然

ここで、よくある間違った方法を見てみましょう。 言いたいことをまず日本語で書き出すとします。 そしてそれを自分で翻訳したとします。 すると、どうしても不自然な日本語になってしまうんです。 たとえば、お店に入ると、「いらっしゃいませ」と言われます。 それを英語で何というのかなと考えて、 その表現をそのまま英語に直訳しようとすると、 「いらっしゃい-ませ」なので、 “Come Here!” のような英語になってしまいます。 でも、そうではありませんね。 英語圏の国でお店に入って真っ先にかけられる言葉は、 “May I help you?”です。 場面に応じて使われる表現というのは それぞれの文化的語学の背景で 決まっているものなのです。 そういうわけで、 自分の日本語をベースに翻訳すると どうしても不自然な言葉になりがちです。

英語を英語らしい表現で話すための正しい順番 -最後の仕上げはシャドーイング-

最後にまとめますと、 1. 英語をもとに翻訳した日本語を読んで、中身を理解する。 2. 次に、この表現は英語でなんと言っているのかなと考えながら、 英語がもとになっている教材で勉強する。 3. 実際にそのスピーカーが話している生の言葉を 何度も何度も繰り返し聞く。 4. そして最後に、聞いたものをそのままシャドーイングする。 これが正解です! こうすれば、発音も、語彙も、文法も、表現力も身につき、 生きた英語をそのままインストールすることができるんです。 最後まで読んでくださってありがとうございます。 次回をお楽しみに!

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小熊 弥生

小熊 弥生

純国産同時通訳者、バイリンガルMC、英語セミナー講師
1971年生まれ。1991年実践女子短期大学国文科卒業、2004年早稲田大学社会科学部卒業。


短大卒業後に通訳者を目指すも、英語力は英検4級、TOEIC280点と“平均以下”からスタートを切る。独自の勉強法を駆使し、半年後にTOEIC805点を取得して大手英会話学校講師に。その後、TOEIC950点、英検1級、通訳検定2級を取得し、短大卒業から3年半で通訳者デビューを果たす。

現在はフリーの同時通訳者として、主にビジネスシーンを中心に活躍し、数百億円規模の商談に多数関わっている。環境問題、人権問題、核兵器問題、IT、アパレル等の幅広い分野で臨機応変に対応し、顧客からの指名依頼も多い。アンソニー・ロビンズ氏(世界的ベストセラー作家)やホルスト L.シュテルマー氏(ノーベル物理学賞受賞者)の来日講演、F1ドライバーのヤルノ・トゥルーリー氏の取材、アメリカ最大のプロレス団体WWEの来日記者会見、タグ・ホイヤー150周年記念記者会見、有名企業のCEO来日記念取材など、数々のイベントでも通訳をつとめる。

2010年7月からは『世界衝撃映像社』(フジテレビ)へのレギュラー出演を果たし、“バラエティーもできる通訳”として新たな領域を切り開いている。自身の経験をベースにした「英語モチベーションアップセミナー」では一人ひとりの目的に合った効果的な学習プログラム作りを指南。英語学習への意欲を引き出す講演が好評を得ている。

2016年1月、株式会社ブリッジインターナショナルを設立し代表に就任。

著書に『TOEICテスト280点だった私が半年で800点、3年で同時通訳者になれた42のルール』(幻冬舎)、『英語が面白くてとまらなくなる感動のマスターマップ勉強法』(KADOKAWA)、『5000の場数を踏んだ同時通訳者が教える「本当に」ビジネスで通じる英語フレーズ643』(講談社パワー・イングリッシュ)、『TOEICテスト280点から同時通訳者になった私がずっと実践している英会話の絶対ルール』(KADOKAWA)がある。

【小熊弥生 メディアサイト】

・ホームページ:http://www.ogumayayoi.com/
・Facebook:https://www.facebook.com/yayoi.oguma
・Twitter:http://twitter.com/Interpreteryayo

・株式会社ブリッジインターナショナル
 URL:http://www.bridgeinternational.co.jp

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