英検1級の対策:7つの心得
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はじめに
英検1級は、英語資格の最高峰と言われています。「合格不合格」が出るために、他の英語の試験(TOEICやTOEFL)よりも緊張感と達成感がある、というのも特徴でしょう。近年、TOEIC人気で、翳りが出て来た様に見える英検1級。
しかしそれは、余りの難易度のために「不合格」を恐れる人たちがTOEICに流れて行った証拠かもしれません。英検1級は未だに、ステータスとしての威光を放っている、と言えるのではないでしょうか。ここでは、その高みに至るための対策として、7つの心得を述べたいと思います。
実は大問1が最大の難関
「英語資格の最難関」と言われる英検1級。何が難しいのでしょうか。TOEICやTOEFLと比べて何が難しいのでしょうか。答えは過去問を眺めれば一目瞭然です。
大問1、つまり語彙力と文法力を問う問題が、TOEICやTOEFLに比べて「現実離れ」している位に難しいのです。合格者でも、ほとんどの人がここを「捨て問」としているのは、得点率が大体6割位であることから明らかでしょう。
なんだかんだ言っても単語力
では、その最難関の最大の難問である大問1は、どう対策すれば良いのでしょうか。答えは直球勝負です。「ひたすら単語を覚えまくる」ことです。今、自分が或る程度の語彙力はあるし、英会話程度なら支障が無いと思っているアナタ。
英検1級と言う難関を超えるには、その「実用性」の殻を突き破る必要があります。「こんな単語なんて、英会話の実践で全然役に立たないじゃん」という言葉は禁物です。何も言わずに旺文社の「Pass単1級」などを書店で購入し、空き時間にひたすら覚えて下さい。或る程度、文字が定着してきたら、CDで耳から復習するのも効果的です。
リスニングは疲れていてもできます!
なんの試験でも「毎日取り組む」のが大切だと思うのですが、これが英検1級も変わりません。しかし、英検1級を目指すレベルにまで来た人には社会人である人も少なくないでしょう。仕事で疲れて、今日はとても頭が回らない・・・という場合には、どうしたら良いのでしょうか。
ここでおススメできるのが「リスニング」です。教材としては、過去問のCDで、そのままリスニング問題をするのが良いでしょう。パソコンにインストールして、ヘッドセットを使って(お隣に迷惑が掛からない様に)、リスニング問題を解いて下さい。
慣れてくれば、クイズ番組の様なものなので、良い気分転換にさえ成るかもしれません。実際、リスニングは、集中力を高める良いツールに成ると言えるのではないでしょうか。
長文読解は過去問で対策しましょう
英検1級を目指そうとする人は、もうJAPAN TIMESとは読めるレベルだと思います。このため「CNNやJAPAN TIMESに接していれば、試験対策にも成るのじゃないか」と思いがちです。しかし、やはり英検1級は「試験」です。
問題を解く際の推理能力など、論理的な思考が要求されます。ゆえに、やはり過去問で「問題形式」において訓練を積んでおかないと、実践で実力を発揮するのは難しいでしょう。英検1級の問題の大半を占める長文読解が、正にこの場合に当てはまります。過去問を購入し、きちんと時間を測ってストイックに解いて欲しいと思います。
過去問はアマゾンで手に入れまくりましょう
「しかし過去問なんて、毎日解いたら、すぐなくなるじゃないか」と疑問に思う方が居られるかも知れません。けれども、他の言語に比べ、英語の問題などは、恵まれたものです。お手持ちの英検1級過去問を、やり終えてしまったら、アマゾンなりで古本を探してください。
どんどん過去問が安売りされているのが目につくでしょう。これを片っ端から購入して、また勉強に取り組んでください。確かに、2004年度から問題形式は変わりましたが、難易度は、あまり変わっていません。ぜひ、どんどん集めて、どんどん取り組んでもらいたいと思います。
スピーキングはオンライン英会話で
さて、めでたく一次試験を合格した場合ですが、二次試験対策は、今流行の「オンライン英会話」で練習するのが良いと思います。二次試験は、スピーチがあるのですが、あの時間間隔が、結構つかめないものです。
ぜひ、オンライン英会話の先生に「聞き手」に成ってもらって、その緊張感の中で、スピーチを制限時間内にまとめる練習、そして質疑応答の練習を積んでください。その際なのですが、できる限り厳しく評価してくれる先生を探すことをおススメします。なぜかというと、ほとんどのオンライン英会話の先生は、フレンドリーで、あまり上手くないスピーチでも「ベリーグッド!」などと誉めてくれるからです。
しかし、実際の英検1級は減点式の厳しい試験なのです。ついでですが、ライティングした文章も、あらかじめパソコンで打って(文章自体短いですし、長い目で見ればTOEFL対策にも成ります)、オンライン英会話の先生に評価してもらいましょう。
きちんと机に座って
最後にお伝えしたいことは、やはり「問題に取り組む時は、基本的にはきちんと机に座って」ということです。昨今、「ながら」勉強が大流行で、通勤電車の中で…などといったスキマ時間の学習法が、大流行ですが、英検1級は何だかんだ言って試験です。
生半可な対策では合格できません。それは大学受験などが、そうであるのと一緒でしょう。きちんと机に座って、問題を解き、分からない所はきちんと辞書で調べる、ということを集中してやることが、試験対策としては必要不可欠なのです。
おわりに
英検1級は、生半可な対策では、クリアできるものではありません。ぜひ、大学受験の時代などを思い出して、襟を正して取り組んでもらいたいと思います。それはそれで、若かりし頃、学生だった頃の自分を思い出すようで、清々しくもあるのではないでしょうか。