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経営ビジョンが運命の分かれ目。あなたと会社が、激動のグローバル社会で100年生き残る方法

はじめに

まずは、世界で活躍する3つの会社のビジョンをご覧ください 各社に共通するキーワードは『インターネット』です。 下線に注目しながら、どの会社か想像してみてください。 1.People use(company name)to stay connected with friends and family, to discover what’s going on in the world, and to share and express what matters to them. 『人々が(会社名)を通じて友人や家族とつながる、世界で何が起こっているかを知る、そして自分にとって大切なことをシェアし、伝える』 2.“To provide access to the world’s information in one click 『世界の情報にワンクリックでつながる(ことを提供する)』 3.(日本の企業です)Information Revolution — Happiness for everyone” 情報革命で人々を幸せにしたい』   正解は。。。もうお分かりでしょう!
  1. フェイスブック
  2. Google
  3. ソフトバンクです。
    時価総額で見ると(2017年2月末現在)、 フェイスブックは、世界第6位 グーグルの持株会社であるアルファベットは、世界第2位です。 ソフトバンクの時価総額は現在日本国内第5位ですが、新30年ビジョン発表会において、30年後に時価総額200兆円規模、世界トップ10入りを掲げています。 ちなみに、現在、日本企業の最高位はトヨタで、世界第37位となっています。   『経営ビジョン』。わかっているようでなかなか本質のつかみにくいものですが、これが激動のグローバル社会において、あなたと会社の生き残りを決めるとしたら?
  • ビジョンとは?
  • どうしてビジョンが大切なのか?
  • ビジョンはだれのものか?
  • ビジョンを創る:タイミングと場所
  • 100年続くビジョンはどうやってつくる?
 

ビジョンとは?

経営会議で『ビジョンが大切なのは何となくわかりますが、要するにビジョンって何ですか?』と訊かれたとき、あなたはどう答えますか? 『カンブリア宮殿』にゲストで呼ばれて、村上龍さんに『御社のビジョンは?、ミッション、ストラテジー、ターゲットは何ですか?』と質問されたとき、あなたはどう答えるでしょう?   前人未踏の険しい山にチームで登ることをイメージすると分かりやすいかもしれません。 ビジョン(vision)は、山の頂上から見える景色。まだ誰も登ったことのない山なので、最初はリーダーの頭の中だけに存在するものです。でも、それが伝わらないと一緒に登る仲間は見つからないでしょう。ソフトバンクの孫正義さんは創業時に『豆腐屋のように、「1兆(丁)、2兆」と売上を数えるようなビジネスをやる』と言ったそうです。その景色がまさに今、彼の目に見えているわけですね。 ミッション(mission)はラテン語のmittere(ミッテレ。送る、つかわす)から派生した言葉で 『遠方の地へ行き果たすべき役割』が語源です。つまりどうして山に登るのか、そこで果たす使命・任務は何かということでしょう。 ストラテジー(strategy)は戦略。安全且つ確実に山頂にたどりつくために、どんなチームを組織するか、装備はどうするか、どのルートを通るのか。もし同じ山を登るライバルがいるとすれば、どうやってその競争に勝つかということも含まれます。 ターゲット(target)は目標です。頂上に半年後にたどりつくために1ヶ月後にどこに到着すべきか、今日の日没まで、1時間後にはどこに到着しているかなど、計測可能で目に見える小さなゴールと捉えてもいいかもしれません。  

どうしてビジョンが大切なのか?

あなたが登ろうとしている山はどんなものでしょう? そこで見える景色をチームが理解し、心から共感している場合とそうでない場合にチームの生存率と成功率に大きな違いが出ることは容易に想像がつきます。   ビジョンを考える際に、元スタンフォード大学教授のジム・コリンズ氏による世界的ベストセラー『ビジョナリーカンパニー(原題”Build to Last”)』を避けて通ることはできません。 文字通り『ビジョンを持っている企業』について書かれた本で、私の前職であるGE(General Electric) も『ビジョナリーカンパニー」として、興味深い研究・分析がなされています。   彼が著作の中で、『ビジョナリーカンパニー』と定義した企業の、50年以上にわたる利回りを調べたところ、市場平均と比べてなんと15倍以上の差がついていることが分かりました。 あわせて、それらの企業は50年以上存続しているということです。 もちろん良いビジョンを持っているかどうか、それだけで差がつくわけではありません。 でも、あなたが命をかけて山を登るとしたら、まったく先の見えない山と、『リーダーのビジョン』という『想像上でも頂上の景色の見える山、どちらを登りますか?  

ビジョンはだれのものか?

ビジョンは当然ながら、まず、つくった人のものです。経営者一人がつくるケースもあれば、経営幹部と一緒につくるケースもあるでしょう。もしかしたらコンサルタントにお願いしたかもしれません。 経験から言えるのは、一緒につくることで、関わる人々の想いと情熱が化学反応を起こし、よりパワフルなビジョンが出来上がるということです。 でも、それ以上に大切なのは、誰が『つくった』よりも誰の『本物』であるかです。  

ビジョンを創る:タイミングと場所

・まず思い浮かべるのは『創業時』でしょう。ソフトバンクにおいては創業時の『1丁(兆)、2丁』、それから30年経って『情報革命で人々を幸せにしたい』が創られました。  日々のビジネスという、断崖絶壁のロッククライミングをしながら、まだ見ぬ山頂を全神経でイメージするのは難しいでしょう。一つの山を登り終えて、さらに大きな山に挑む前に、山の見えない安全・快適な場所で行うのがいいと思います。  

100年続くビジョンはどうやってつくる?

 ソフトバンクを見ても分かるように、ビジョンを毎年創っている人はほとんどいないでしょう。 だからこそ、その自分がビジョンを創る必要に迫られたとき、例えば自分が創業するとき、ビジネスを引き継いだとき、企業の大きな転機に直面したときに、困ってしまうのではないでしょうか。  せっかく苦労し、時間をかけて創ったビジョンも、つくりかたによっては、何となく他人事のように聞こえてしまい、いつの間にか忘れ去られることはないでしょうか。   正直に話します。100年続くビジョンを1日でつくるのは不可能です。 また、これだ!というレシピを準備することも自分にはできません。 それでも何かのヒントになればと思い、方程式をシェアします。 『ビジョン』=『自分自身が歩いてきた道』✖︎『自分が人生で見たい景色』✖︎『言葉』 具体的に紹介していきたいところですが、今回はここまでにさせていただきます。  

おわりに

その代わりと言ってはなんですが、自分の心の師匠である、故・酒井雄哉さんの言葉を2つ紹介させていただきます。 比叡山の住職で、7年かけて、山道を4万キロ歩く荒業「千日回峰業」を2回満業された、すなわち地球1周分を2回歩かれた方です。前述のビジョンの方程式をまさに個人として体現された方だと思います。   世の中には必ず一人ひとり持ち場がある 自分の人生として、何をすべきか。何か仕事をしていても、その仕事のなかで「自分の役割」は何かを考えて、自分が「これだ」と思ったことをしていくしかない。 どんな道でも一生懸命歩いていけば、自ずと自分の形ができてきて、自分の輝く道ができてくる。 そうすると周りにも響いて、お互い影響を与え合って、社会全体も明るくなるしね。「一隅を照らす」とはそのことだな。』   人生の出会いはある日突然やってくる・・(中略)・・圧倒的な何か、思わずひれ伏してしまうようなできごととの出会いも、出会いにちがいない。そういう瞬間が、必ずあるもんだな』   本物のビジョンとの出会いと、あなたの会社の100年の成長と発展に少しでも参考になればうれしいです。

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吉永至宏 (Yoshi)

吉永至宏 (Yoshi)

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アクセンチュアを経て、世界最強企業と言われるGEでアジアCFO(財務最高責任者)として、
11年にわたり業界平均の2倍以上の成長を実現し、2年で事業部を業界首位に引き上げる。

企業買収・新製品開発に伴う事業立上げ、運転資金・利益率の持続的改善、中国への経理業務アウトソーシング等に加え、アジア13カ国でスキルと情熱あふれる次世代リーダーを数多く育成し、グローバルCFO賞・アジアヒーロー賞始め多くの表彰を受ける。 両社で実証済みの財務戦略と実務力で『成長と稼ぐ力』をグローバル展開を目指す日本の経営者と共に実現している。米国公認会計士合格(イリノイ州)。ファイナンシャルプランナー。

1973年札幌生まれ、北海道大学法学部卒業の生粋の道産子。
運動音痴だが、ラグビー部ではチームをスクラムで支える縁の下の力持ち。

総合商社の実習生として香港に赴任中、アジア通貨危機を経験。時代のうねりの中で、無力な一社員である自分を痛感。帰国後にグローバルで通じる専門知識・経営を求めて、外資系コンサルティング企業に転職する。
初めての外資系企業で強烈なダメ出しの日々。持ち前の忍耐力と前向きさで乗り越え、社長の右腕に。常に結果が求められる厳しい環境の中で見えてきたのが経営者の責任と孤独。それを自分ごととして捉え、経営者と共に歩むことが使命と感じる。

2004年世界最強企業と言われるGEに転職。常に成長・変革を続けてきた組織で、アジアのCFO(財務最高責任者)として活躍。急激な成長が難しいとされる成熟産業の医療機器部門で5年連続二桁成長を続け大きな評価を得る。

強みは、並外れた「共感力」と「直観力」。経営者のビジョンを瞬時に理解し、チームと共鳴しながら組織の力を最大限に引き出す。何よりハートを大切にし、さらに『ひと・もの・かね』の視点から最適な提案を行う。

2015年北海道に移住。伝わる言葉と分かりやすい数字で企業の稼ぐ力に結びつける、財務経営戦略サービス『CFO for you Asia』を開始。町のCFOとして地域の稼ぐ力向上に努め、東京と北海道で地域ブランディングに関する講演も行っている。

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